朝日ニュースを引用いたします
俳優や歌手ら約9万5千人の芸能人が所属する業界団体が、36年間運営してきた国内唯一の芸能人向け年金制度を廃止した。法改正や景気悪化で運営が 難しくなったためだ。払い込まれた掛け金は計約5千人の加入者や受給者に全額返還できる見通しだが、利息は支払えそうにない。芸のプロたちからは国の施策 に不満の声もあがる。
団体は文部科学省所管の社団法人・日本芸能実演家団体協議会(芸団協、東京都新宿区、野村萬会長=狂言師)。65年設立で、演劇や音楽、演芸など72の芸能団体で構成されている。
芸団協が73年4月から運営してきた「芸能人年金共済制度」(芸能人年金)は、サラリーマンの企業年金にあたる私的年金だ。芸団協所属の18~65歳の芸能人や配偶者が加入でき、受給は65歳から。今年5月末時点の加入者は2859人、受給者は2158人だった。
その芸団協は6月22日、芸能人年金の廃止を決めた。きっかけは06年4月に施行された改正保険業法だ。私的な共済事業が運営者に悪用されて加入 者が損害を受ける詐欺事件が相次いだため、改正法では無認可共済への規制が厳しくなった。仲間うちの小規模な共済も、加入者が1千人以下などの一部を除い て規制対象になった。
芸団協は芸能人年金が規制から外れる運営方法を模索したが、昨年12月から始まった新たな公益法人制度が追い打ちをかけた。芸団協が新法人に移行すると文科省の監督を外れ、この時点で芸能人年金は「無認可」状態となり、自動的に保険業法で規制されることになるからだ。